今、日雇い派遣と同じく流行しているのが、入寮可能な派遣の募集である。
元々、この寮対応案件は、日研総業を筆頭に中堅以上の業者が乗り出したのが始めとされている。
カラクリは、派遣先から求人の発注を貰い、派遣先企業周辺の賃貸アパート会社などと契約(主に一棟借り)を行う。その後、地方都市の広告で集まった人材を入寮させ、家電製品や生活備品はレンタル会社から借りてしまう。
一見、派遣会社は楽に儲けているように見えるが、実際は寮対応を行う派遣先企業の殆どが派遣会社にとって重要な顧客(上場企業やネームバリューのある企業)であり、派遣会社としてはどうしても取引はやめたくない立場にある。
よって、派遣先企業からは基本請求金額からして安く叩かれ、人材確保の為に全国へ求人広告をばら撒き、且つ高い給与設定を行っているわけであるので派遣会社の利益は限りなく低いのだ。
そこで、派遣会社は考えた。
企業から取れなくても、自社の負担を減らす為には、派遣スタッフから頂戴しようと。
「寮費負担!水道光熱費負担!派遣先まで無料送迎あり!」などの広告表記は良く目に止まる。
だが実際は、「寮に入られる方は7万円の家賃が3万5千円になります」などと言われる事が多い。元々7万円でも、一棟借りなどの契約で家賃は値引きされていることも多く、さらに相部屋などであれば派遣会社の負担はない場合もある。
水道光熱費も同じで「毎月定額2千円です」などの場合、請求は派遣会社にいく為、実際の使用金額以上に徴収される可能性もあるのだ。
さらにひどいケースでは、派遣先企業の管理する寮に入寮した場合、派遣先企業が無償で貸与しているにも関わらず、派遣会社が寮費を天引きしていたこともある。
無料送迎にしても、リースのマイクロバスを派遣会社の従業員が運転している場合や、聞いた話だが派遣スタッフが交代で運転している所まであるという。
最近では、寮費などを無料にするかわりに、時給を100~300円下げてしまう派遣会社もあるというから驚きだ。これなら、20日間に160時間働けば1万6千円~4万8千円の利益が生まれ、元も取れるというわけだ。
派遣会社にも言い分はある。寮の敷金や礼金、派遣スタッフの地元からの旅費などは大体の業者は負担しているのだし、一理あるとも思える。だが、スタッフが働き続ける限り、時計の針が動くたびに、派遣会社は利益を得ているわけであり、私にはれっきとした先行投資としか思えない。それも、大局からすれば、ほんのちっぽけな金額でしかない気がする。
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